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新世界より |
ファンタジーが好きな方にお勧めしたい一冊をご紹介します。
それが・・・
貴志祐介さんの「新世界より」です。

私は、ハリーポッターでファンタジーものに目覚め、ハリーポッターは全巻読破はもちろん、それ以後、ファンタジー系(特に魔法物が好き!)は、気になる本を見つけると手に取ってみるようになりました。
そんな私が、お勧めしたいのが、この「新世界より」なんです。

話は、1000年後の日本
自然に恵まれた国で暮らす人々は、神の力を得るに至りました。
そして。その力を使い、人々は幸せに暮らしていました・・・・が・・・
ここから、このストーリーは始まります。
読み始めは、序章の様な書き出しなんですが、実は本編に至る大切なストーリーとなっている始まり。
私は、読んでいて、「どこから本編が始まるのかな?」「長い序章だな・・!」と思って読み始めていた弾ですが、読み進めていくうちに、次第に話の中に引き込まれていき、気がつくと、予想外の展開に、もう夢中になっていました。
先にも書いたように、私は、ファンタジーものが好きで、何冊か読みあさっていたので、読みながら、次の展開はこうなるのではないかと想像しながら読んでいたんですが、いやはや、予想とは裏腹な流れに。
しかも・・・
結末においては、まったくもって期待を、いい意味で裏切られました。
自分なりには、この人が、未来において、こうなり、そして、この人とこうからみ・・・最後は、きっとこういう展開なんじゃないかな・・・と、いろいろ想像しました。
しかし、読みながら、何度も想像を換えていかなくてはならなくなるんです。
それが面白い。
しかも・・・
途中、はらはらどきどきのシーンもあれば、淡い恋愛物語のような展開もあり、そうかと思えば、アクションものさながらのシーンも盛り込まれていて、これはどの分野に属する話なのかなと思わされる構成に、読み進むうちにどんどん引き込まれていきました。
結果・・・
上巻・中巻・下巻の3巻もので、正直初めは読み終えることができるかなと心配していたのですが、一気に読み進めてしまいました。
それほど夢中になれるストーリーです。
そして、奇想天外な結末。
もしかしたら、このストーリーのような現実が、起こり得るかもしれない・・・
そんな恐怖に似た感情も起こるほどの結末でした。
基本的には、主人公の少女の成長に合わせて、いろいろな出来事が起こり、その出来事を、まだ心も身体も未熟な主人公とその友人が乗り越えていくというストーリーです。
未熟さゆえに、時には無謀な行動をとり、ルールに反すると罰せられたり・・・
でも、その中に、悲しい別れを経験したり、人を思いやる心が育まれたり、時には、争いにもなる小さな感情が、様々なドラマを作り上げていきます。
そして・・・
少しずつ成長する主人公の少女が、人々が暮らす世界を守るために、友人と共に立ち上がり、自分の命を懸けて最後の戦いへと向かいます。
もうここまで来ると、読むのを止められない程夢中にさせられます。
手に汗握る、目まぐるしいほどの場面展開。
行きつく暇さえない、ストーリー。
前半は、のどかに、ゆったりとした展開で進んでいたストーリーも、後半は、これでもかというほど、スピーディーに話が進んでいきます。
そのリズムの良さというのか、なんというのかわかりませんが、もう立ち止まることができなくなるんですよ。
気がつくと、まるで、自分がその劇中に入り込んでいるような・・・・
私は、仕事の合間とか、ちょっとした隙間時間に本を読むことが多いのですが、それゆえ、あまり一度に長い時間読むことはあまりないんですが、このお話は、続きが気になり、仕事の手を休めても読み続けたいと思わされましたよ。
あくまでもファンタジーの世界なんですが、もしも、私達の未来が、このような世界になったとしたら・・・
いえいえ、
このような世界になるまでの過程が恐ろしいことになっていたんですね。
それが、最後の最後にあらわにされるんですよ。
でも、もし人間が、自分だけが・・・・という思いが強く、自分と違う人間をさげすんでみていたとすると、本当に起こり得るかもしれない・・・そんな世界が、この本の中には描かれていたんです。
この本は、ファンタジーという読み物としても、とても面白く、湯雄見ごたえのある作品ですが、それ以上に、私達人間に対する熱いメッセージが込められているのではないか。
私は、この本を読んで、そんな感想をいだきました。
もし、興味を持たれた方は、講談社文庫から発売されていますので、是非手に取ってみてください。
私のお勧めの一冊です!!!
【 心豊かに暮らすための今日の一言 】
・夢の世界を楽しもう! ・本を読もう!!
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